Peavey 5150|ギター用アンプの名機を解説

Peavey 5150 アンプ

Peavey 5150は、1992年にPeavey Electronics社とEddie Van Halenが共同開発した、超ハイゲインでも音の粒立ちが崩れない真空管のヘッドアンプです。2004年に「Peavey 6505」へ改名されるまで製造され、現在は同一回路の6505が現行品として販売されています。

Peavey 5150は、1992年にアメリカのPeavey Electronics社とギタリストのEddie Van Halenが共同開発した、ヘッドアンプ(スピーカーキャビネット別売りのアンプ本体)です。超ハイゲイン(高い歪み量)を持ちながらも音の粒立ちが崩れない独特のサウンドは、メタル・グランジ・ハードコアといったヘヴィな音楽ジャンルのプレイヤーたちを虜にしました。発売後わずか数年で「現代メタルのサウンドを定義したアンプ」と称されるほどの影響力を持ち、世界中のスタジオやライブ現場で使い倒された、伝説的な1台です。

【注意】Peavey 5150と、後年にEVHブランドから発売された「EVH 5150 III」はまったく別のアンプです。2004年にPeaveyとEddie Van Halenが契約を終了した際、Eddieは「5150」という名称を持ち去り、Peavey側はアンプをそのまま「6505」と改名しました。その後EddieはFender社傘下のEVHブランドから新たなアンプ「EVH 5150 III」を2007年に発表しています。EVH 5150 IIIはPeaveyとは無関係の、3チャンネル設計の別物のアンプです。本記事で扱うのは1992年〜2004年にPeaveyが製造・販売したオリジナルのPeavey 5150のみです。

名機サクッと解説

「よく見るけど詳しいこと知らないなぁ…」
そんな名機を端的に知って、より楽しむための試みです。

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主な特徴とスペック

スペック面の要点は、120Wの出力と6L6GC×4のパワー部、そして2チャンネル構成にResonanceとPresenceを備えた操作系です。

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メーカーPeavey Electronics(アメリカ)
発売年1992年
製造終了・改名2004年(「Peavey 6505」に改名)
出力120W RMS
パワー管6L6GC×4
プリ管12AX7×5(うち1本はフェーズインバーター)
チャンネル数2(Rhythm / Lead)
インプットNormal Gain / High Gain
EQ3バンドEQ+Resonance+Presence
バイアス方式固定バイアス・コールドバイアス設定
形状ヘッドアンプ(キャビネット別売り)

製造終了・改名は、2004年にEddie Van Halenとの契約が終了したことに伴うものです。パワー管の6L6GCはアメリカ製アンプに多く使われる真空管の種類で、締まった低音とクリアな高音が特徴です。プリ管の12AX7はプリアンプ用の真空管の一種で、音色や歪みキャラクターの主な決め手となります。

インプットはNormal Gain / High Gainの2系統で、High Gainは入力ゲインが2倍になります。EQはLow・Mid・Highの3バンドに、低域の張り出しを調整するResonanceと、高域の鋭さを調整するPresenceが加わります。バイアス方式の詳細は次の段落で触れるコールドバイアスの設定です。形状はヘッドアンプで、スピーカーキャビネットは別売りです。

Peavey 5150の大きな設計上の特徴がコールドバイアスと呼ばれるパワー管の動作設定です。バイアスとは真空管に流す電気の設定値のようなもので、低め(コールド)に設定することで、パワー管が大きな電流の変化に対してより大げさに反応するようになります。これにより「ゲインを上げてもコントロールしやすく、音が飽和しすぎない」独特の歪み感が生まれます。同時代のほかのハイゲインアンプ(例:Mesa/Boogie Dual Rectifier)と比べると、コールドバイアスの5150はより「タイト(音の輪郭が締まっている)」で「歯切れのいい低音」が出やすいと評されます。

また、独自のResonanceコントロールもこのアンプを語る上で欠かせない要素です。通常のアンプのトーンコントロールとは異なり、Resonanceはスピーカーが低音を再生する際の物理的な動きのしやすさに働きかけ、低音の量感と締まり感を大胆に変化させます。このコントロールを高めに設定することで、メタルに欠かせない「ズンズン」とした強烈な低音が得られます。

エピソード

Peavey 5150の開発が始まったのは1990年のことです。当時のEddie Van Halenは、自らの新しいサウンドを追い求めてSoldano SLO-100(ブティックアンプ=少量生産の高品質な手作りアンプ)を試していましたが、より過激でアグレッシブな歪みを求めてPeaveyのエンジニアJames Brownと共同開発を開始しました。「5150」という名称は警察の無線コードで「危険な精神状態の人物」を意味するスラングで、Eddie自身のスタジオ名や、Van Halenの1986年のアルバム名にもなっているお気に入りの番号です。

最初に市場に出た「ブロックレター」モデルは、コントロールパネルの右側にブロック体で「EVH」と記されていました。しかしマイクメーカーのElectro-Voiceが「EV」という表記が自社の商標と紛らわしいとクレームを入れたため、その後のモデルはEddieのサインに変更されています(「スクリプト」ロゴモデルと呼ばれます)。ロゴの違いを理由に一部コレクターはブロックレターモデルをプレミア品として高く評価していますが、Peaveyは両者の回路に違いはないと公式に述べています。

Eddie Van Halen(Van Halen)は、1991年のアルバム「For Unlawful Carnal Knowledge」でプロトタイプの5150を試験的に使用しており、収録曲「Poundcake」で確認できます。続く1995年のアルバム「Balance」ではスタジオにPeavey 5150のフルスタック(ヘッドとキャビネットの組み合わせのこと)を持ち込んで本格的に使用しました。アルバム制作後、Eddieはプロデューサーのブルース・フェアバーンに使用した5150を贈ったという話が残っており、本人にとっても満足のいく仕上がりだったことがうかがえます。

Jerry Cantrell(Alice in Chains)がPeavey 5150と出会ったのは、Van HalenのツアーにAlice in Chainsがサポートとして同行した際のことです。Eddieのギタートーンを気に入ったCantrellが「ツアーが終わったら1台買わせてほしい」と頼んだところ、後日自宅に5150のフルスタック3台とWolfgangギターが届けられたとCantrellは語っています。この5150はAlice in Chains自タイトルアルバム(1995年)のレコーディングで活用されました。

Robb Flynn(Machine Head)は、バンドのデビュー作「Burn My Eyes」(1994年)の制作から一貫してPeavey 5150を使用してきた最も著名なユーザーの一人です。彼は自身の5150に「Bubba」という愛称をつけており、バンドの代表作「The Blackening」(2007年)の録音でも中心的な役割を果たしました。Peaveyが6505の誕生20周年を迎えた際にはRobb Flynnが公式にコメントを寄せており、このアンプへの深いこだわりが伝わります。

共に使用される機材

共に使用されるキャビネット

  • Peavey 5150 4×12キャビネット(ストレート型):Sheffield 1200(Peavey製スピーカー。Celestion Vintage 30をベースに、より大型・重量級のマグネットを採用)を4発搭載した、5150ヘッドの純正キャビネットです。独特の締まった低音とエッジの立った中音域は5150のサウンドキャラクターと密接に結びついており、「あの音」を再現するなら最も直球の選択肢です。
  • Peavey 6505 4×12キャビネット(ストレート型):Celestion Vintage 30(イギリス製スピーカー。豊かなミッドレンジとウォームな中高音が特徴)を4発搭載し、5150が6505に改名された後のキャビネットです。Vintage 30の柔らかみある中音域が加わることで、Sheffield搭載版よりも録音映えするとの評判が広く、スタジオユースで好まれます。
  • Mesa/Boogie Rectifier 4×12キャビネット:Celestion Vintage 30を4発搭載しています。Robb Flynn(Machine Head)をはじめ多くのメタルプレイヤーが5150ヘッドとMesa/Boogieキャビを組み合わせており、Mesaキャビの重厚なlow-mid(低中音域)が加わることで、5150の攻撃的な歪みが一段と迫力を増します。

共に使用されるエフェクター

  • Ibanez Tube Screamer(TS808 / TS9):アンプの前段で信号を軽く歪ませて押し上げるブースターです。Tube ScreamerのミッドレンジブーストとPeavey 5150のLeadチャンネルを組み合わせることで、「音の芯がより締まり、低音がタイトになる」効果が得られます。Machine HeadのRobb FlynnやTriviumのMatt Heafyが愛用する定番の組み合わせです。
  • Boss NS-2 / ISP Decimator(ノイズゲート):ハイゲイン時に発生するバックグラウンドノイズを除去します。5150のLeadチャンネルをフルゲインで使うとノイズが多くなるため、演奏していない瞬間の「シャー」という雑音(ヒスノイズ)を自動的にカットするノイズゲートは実質的な必需品とされています。
  • MXR 5150 Overdrive(オーバードライブ):5150サウンドをペダルに凝縮した、ブースターとしても使える一台です。MXRがPeavey 5150のリードチャンネルを参考に開発したオーバードライブペダルで、アンプのクリーンチャンネルやブースターとして使うことで、5150ならではの歪みをより手軽に呼び出せます。

兄弟機・派生機

Peavey 5150 II(1993年頃)

EVH 5150 IIとも呼ばれる、オリジナル5150にあったいくつかの制限を改良したモデルです。プリ管が5本から6本に増えてRhythmチャンネルのヘッドルーム(歪まない余裕)が拡大し、各チャンネルに独立したEQを搭載しました。クリーンチャンネルがより実用的になり、汎用性がアップした「改良版5150」で、オリジナルよりもクリーン寄りとよく表現されます。

Peavey 6505(2004年)

2004年にPeaveyとEddie Van Halenが袂を分かった際、Eddieが「5150」の名前を持ち去ったため、Peaveyはオリジナル5150の回路をそのままに「6505」と改名して発売しました。6505はPeavey創業40周年(1965年〜2005年)を記念した名称です。サウンドは5150と同一で、現在でも現行品として製造されています。

Peavey 6505+(2004年)

5150 IIの後継モデルとして同時期に発売されました。5150 IIの回路を引き継ぎ、チャンネル別EQとより使いやすいクリーントーンを備えます。「6505のクリーン強化版」とイメージすると分かりやすいモデルです。

Peavey 6534+(2010年)

6505+の回路をベースに、パワー管を6L6GCからEL34(英国製アンプで一般的な真空管。より鋭いミッドレンジが特徴)に変更したモデルです。アメリカ的な6505のサウンドキャラクターに、ヨーロッパ的なミッドの鋭さをプラスした印象になります。

モデリング

モデリングとは、実機アンプの音色や挙動をデジタル技術で忠実に再現したもので、本物のアンプを持ち歩かなくてもそのサウンドを手軽に使えるようにした機能です。Peavey 5150は後継機の6505とともに、現代の主要なデジタル機材で広くモデリングされています。

QUAD CORTEX における収録

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種別モデル名元となった実機
AmpPV 505SigPeavey® 5150® Signature
AmpPV-505 LeadPeavey® 6505®(Leadチャンネル)
AmpPV-505 RhythmPeavey® 6505®(Rhythmチャンネル)
Cabinet412 Brit 60B GB 90sMarshall® 1960B®(Greenback搭載)
Cabinet412 CA Trad A V30 ’92Mesa® Traditional Angled(V30搭載)
Cabinet412 Range PPC V30 ’02Orange® PPC412(V30搭載)

表中のGreenbackとV30(Vintage 30)はいずれもCelestion製スピーカーのことで、Marshall 1960B® はCelestion® Greenback、MesaとOrangeのキャビネットはCelestion® Vintage 30を搭載した実機が元になっています。

Peavey 5150専用キャビネットは収録されていないため、相性の良いキャビネットを掲載しています。「412 Brit 60B GB 90s」はPeavey 5150の純正キャビネットに搭載されていたSheffield 1200スピーカーがMarshallの擦り切れたGreenbackに近いとされることから最も純正に近い代替として選定しました。「412 CA Trad A V30 ’92」はMesa/Boogie系キャビネットとの組み合わせが5150ユーザーの間で最も広く実践されている定番の選択肢です。なお「412 EV Straight G12 00s」はEVH 5150 IIIのキャビネットであり、Peavey 5150のキャビネットとは別物です。

Fractal Audio Systems における収録

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種別モデル名元となった実機
AmpPVH 6160 BlockPeavey 5150「ブロックレター」/6505(Lead)
AmpPVH 6160 Block CrunchPeavey 5150「ブロックレター」モデル(Crunchチャンネル)
AmpPVH 6160+ LeadPeavey 5150 II/Peavey 6505+(Leadチャンネル)
Cabinet4×12 PVH 6160 (RW)Peavey 5150 4×12キャビネット(Sheffield 1200)

PVH 6160 Block は5150「ブロックレター」モデルとPeavey 6505のLeadチャンネルを元にしています。4×12 PVH 6160 (RW) の元になった実機は、Sheffield 1200スピーカーを搭載したPeavey 5150の4×12キャビネットです。

Kemper における収録

Kemperはアンプをプロファイリング(実機をそのまま取り込む)する機器のため、収録内容はファームウェアのアップデートではなくプロファイルパックの更新によって変化します。KemperのFactory Rigsはアンプとキャビネットを1つのリグにまとめた形式で収録しており、キャビネット単独のエントリは存在しません。公式ファクトリーリグには以下のPeavey 5150プロファイルが含まれています。

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種別モデル名(RIG NAME)元となった実機
AmpGB – Pea V 5150 1Peavey 5150
AmpGB – Pea V 5150 2Peavey 5150
AmpGB – Pea V 5150 3Peavey 5150
AmpGB – Pea V 5150 4Peavey 5150
AmpRB – Pea V 5150 HeavyPeavey 5150

LINE6 HELIX における収録

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種別モデル名元となった実機
AmpPV PanamaPeavey® 5150®
Cabinet4×12 Greenback 254×12″ Marshall Basketweave G12 M25
Cabinet4×12 1960 T754×12″ Marshall 1960 AT75
Cabinet4×12 Cali V304×12″ MESA/Boogie 4FB V30

Peavey 5150専用キャビネットは収録されていないため、相性の良いキャビネットを掲載しています。「4×12 Greenback 25」はSheffield 1200スピーカーとGreenbackの音の近さを踏まえた選定です。「4×12 1960 T75」はタイトな低音が5150の締まった歪みと相性が良く、多くのユーザーが実践する組み合わせです。「4×12 Cali V30」はMesa/BoogieキャビネットとPeavey 5150の組み合わせが定番とされることから選定しました。なお、同じHELIXに収録されている「EV Panama Blue」「EV Panama Red」はEVH 5150 IIIのアンプモデルであり、Peavey 5150とは別物です。名前が似ているため混同に注意してください。

使用アーティスト

海外のアーティスト

  • Eddie Van Halen(Van Halen)/ハードロック:テクニカルかつ情感豊かなギタープレイと革新的なサウンドメイクで世界中のギタリストに影響を与えたレジェンドです。1991年〜2004年に使用し、関連作品は「For Unlawful Carnal Knowledge」(1991年・プロトタイプ使用)、「Balance」(1995年)です。
  • Jerry Cantrell(Alice in Chains)/グランジ、ヘヴィメタル:陰鬱で重厚なリフと憂鬱なメロディが特徴で、ダウンチューニング(弦の音程を低く調整すること)の先駆者の一人です。1995年前後に使用し、「Alice in Chains(セルフタイトル)」(1995年)が関連作品です。
  • Robb Flynn(Machine Head)/グルーヴメタル、スラッシュメタル:タイトで重心の低いリフと攻撃的なサウンドでメタル界に君臨しており、5150への愛着は業界随一です。1994年から使用し、「Burn My Eyes」(1994年)、「The Blackening」(2007年)などが関連作品です。
  • Matt Heafy・Corey Beaulieu(Trivium)/メタルコア、ヘヴィメタル:メタルのテクニックとメロディを融合させた、2000年代を代表するモダンメタルバンドです。2000年代にスタジオ録音でのメインアンプとして長年使用しました。

日本のアーティスト

Peavey 5150は国内の多くのスタジオにも常設されており、日本のメタル・ハードコア系のギタリストに広く使用経験がある機材です。ただし、Peavey 5150をメインアンプとして確認できる著名な邦楽アーティストについては、現時点で信頼できる情報源からの裏付けが取れていないため、ここでは記載を省略します。

よくある疑問

6505やEVH 5150 IIIとはどう違いますか?

6505は名前が違うだけで、サウンドは5150と同一です。2004年にEddie Van Halenとの契約が終了した際、Peaveyがオリジナル5150の回路をそのままに改名したもので、現在も現行品として製造されています。一方、EVH 5150 IIIはEddieがFender社傘下のEVHブランドから2007年に発表した別のアンプで、3チャンネル設計です。クリーン寄りの音が欲しい場合は、5150 IIや6505+が選択肢になります。

QUAD CORTEXなどのモデラーで代用できますか?

はい、代用できます。QUAD CORTEXには「PV 505Sig」「PV-505 Lead」「PV-505 Rhythm」が収録されており、Fractal Audio、Kemper、LINE6 HELIXにも5150系のモデルやプロファイルがあります。ただしQUAD CORTEXとHELIXにはPeavey 5150専用キャビネットが収録されていないため、Marshall系やMesa/Boogie系のキャビネットで補うことになります。

ノイズゲートは必要ですか?

実質的に必須とされています。5150のLeadチャンネルをフルゲインで使うと、演奏していない間のヒスノイズが非常に目立つためです。Boss NS-2やISP Decimatorのようなノイズゲートを使うと、この雑音を自動的にカットできます。

ユーザーの評価と注意点

評価されている点

  • ハイゲインでも「芯」が消えない異常なほどの歪みの扱いやすさ:フォーラムやレビューサイトでは「ゲインを全開にしても音が団子状にならず、一音一音の輪郭が生き残る」という声が繰り返し見られます。これはコールドバイアス設計による独特の飽和特性によるもので、同時代のMesa/BoogieやMarshallと一線を画す最大の個性です。
  • Tube Screamer系ブースターとの相性の良さが別格:「TS808をアンプの前に踏むと、まるで別のアンプに変身したかのように低音が締まり、音の粒立ちが際立つ」という証言がユーザーレビューに溢れています。この「5150+Tube Screamer」の組み合わせは現代メタルの王道セッティングとして確立されており、多数のプロが実践しています。
  • Resonanceコントロールで低音の量感を大胆にコントロールできる:「Resonanceを回すだけで、軽い音から床が鳴るような重低音まで大きく変化する。どんな会場でも低音を合わせやすい」という声が多く、ライブでの実用性の高さが評価されています。他のアンプでは味わえないほど大きな変化幅が特徴です。
  • スタジオ録音映えの良さ:「生音(実際に鳴らしている音)は少し荒々しいが、マイクを通すと驚くほど整って聴こえる」というプロデューサーや録音エンジニアの証言が多く、実際にメタルのスタジオ録音の標準アンプとして長年君臨してきた実績がその証拠です。

注意点

  • Rhythmチャンネルのクリーントーンは実用性が低い:「クリーンで弾こうとするとすぐに歪んでしまい、クリーンアンプとしては使いにくい」という指摘がフォーラムに繰り返し登場します。オリジナル5150のRhythmチャンネルはあくまで「Leadより少し歪みが少ない程度」の設計で、本格的なクリーントーンを必要とする場面には向きません。クリーン重視なら5150 IIや6505+が選択肢になります。
  • ハイゲイン時のノイズが多い:「Leadチャンネルをフルゲインにすると、演奏していない間の「シャー」というヒスノイズが非常に目立つ」という報告がSeymourduncanフォーラムやrig-talkに数多く見られます。ノイズゲートペダルの導入は実質的に必須と考えておくべきです。
  • 「Peavey 5150」「EVH 5150 III」の名前の混乱に注意:中古市場や楽器店で「5150」と書かれていても、それがPeavey製なのかEVHブランド(Fender傘下)製なのかで、まったく異なるアンプです。購入・試奏の際はメーカー名・チャンネル数(Peavey 5150は2チャンネル、EVH 5150 IIIは3チャンネル)を必ず確認してください。
  • ブロックレターとスクリプトロゴで「音が違う」という誤解が根強い:コレクターコミュニティではブロックレターモデルが音的に優れているという説が広まっていますが、Peavey公式は「回路に違いはない」と明言しています。音の差がある場合は、初期モデルに搭載されていたSylvaniaブランドの6L6管が後期のRubyブランドに変更されたことによるもので、ロゴ自体は関係ありません。

まとめ

Peavey 5150は、1992年の登場以来「現代メタルの音を作ったアンプ」として、世界中のヘヴィミュージックの現場に深く刻み込まれた存在です。コールドバイアス設計による唯一無二のタイトな歪み、巨大なResonanceコントロールによる圧倒的な低音、そしてTube Screamerとの黄金の組み合わせ——これらはいずれも現在でも色褪せない魅力を持ち続けています。

「メタルの生々しい歪みを追求したい」「Machine HeadやAlice in Chainsのようなヘヴィなリフトーンを出したい」「デジタル機材で5150サウンドをモデリングで使いたい」という方には特におすすめです。実機のPeavey 5150は2004年に製造が終了していますが、同一回路のPeavey 6505が現行品として入手でき、中古のオリジナル5150も市場に流通しています。また、QUAD CORTEX・Fractal Audio・Kemper・LINE6 HELIXのいずれにも高品位なモデリングが収録されており、現代の環境でもあの伝説のサウンドを手軽に体験できます。ぜひその「メタルの標準装備」とも言えるサウンドを、実際に試してみてください。

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この記事を書いた人

趣味はギター、カメラ、料理。
好きなものはメタルコア、ビール、CAPCOM、FROMSOFTWARE。

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